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知財侵害対策のAI:検知を調査につなぐために

Foundry Labs公開日: 開催日 ·
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2026年10月26日、Foundry Labsの共同創業者兼CTO、Declan Clowryが、東京のヨーロッパハウスで開かれた知財侵害対策のパネルに登壇しました。バンダイ、コメ兵ホールディングスとともに参加したセッションのテーマは、権利者と執行機関の協力、そして変化するオンライン上の模倣品販売にAIなどの技術でどう対応するかでした。

カンファレンス「Combating IP Infringement in the Digital Age」は、欧州連合知的財産庁(EUIPO)がEU-Japan IP Actionの枠組みで、日本国特許庁と連携して開催し、駐日欧州連合代表部が会場を提供しました。行政機関、デジタルプラットフォーム、企業、権利者が集まり、不審な出品の検知から権利侵害への対応までを取り上げています。全体の内容はEUIPOの開催報告で紹介されています。

ヨーロッパハウスで行われた知財侵害対策のパネル。4人の登壇者の後方に、AIによる商品真贋判定のデモが映されている。
AIを活用した執行協力をテーマにしたパネル。2026年10月26日、東京・ヨーロッパハウス。 · Photo supplied by Marianna Kondas, EUIPO. Photographer unspecified.

商品知識を検知と判断に生かす

パネルに提示された問いの一つは、権利者が執行機関と協力し、ツールの精度をどう高められるかというものでした。具体的な協力分野として、商品認証データ、正規品と模倣品の事例、研修、調査結果のフィードバックが挙げられていました。

システムを設計する側には、組織間で知識をどう受け渡すかという課題があります。ブランド側は、包装のどの部分が不審なのかを説明できるかもしれません。調査担当者が判断するには、その説明を対象の出品や貨物と結び付けて確認できる必要があります。参照資料、アラートの理由、最終的な判断を一緒に残しておけば、別の担当者も調査の経緯を追いやすくなります。

誤検知だった場合も、その理由を記録することに意味があります。参照データ、検知モデル、確認手順のどこを直すべきか、具体的に検討できるからです。

出品者やコンテンツの変化を追う

もう一つの問いは、AIで生成された出品情報、頻繁に変わる販売者のアカウント、複数のプラットフォームにまたがる活動などに、ツールがどう対応するかでした。

このような状況では、調査を継続できる設計が重要になります。アカウント名や商品説明が変わっても、過去の記録と現在の出品を結び付けて調べる必要があるためです。その関連性を示す際には、根拠となる情報源と不確実性も残しておきたいところです。画像や説明文の類似は調査の手掛かりになりますが、その関係が何を意味するのかは確認が必要です。

ブランド保護の担当チームがツールを評価する際には、個々のアラートに加えて、継続的な調査を支援できるか、複数の記録をまとめて確認する理由を説明できるかも検討する価値があります。

同じセッションで紹介された税関の事例

同セッションでは、スペイン税務庁(AEAT)のNacho Gomisが、海上コンテナの検査を支援するAIシステムについて発表しました。CUSTOMAIの報告では、税関申告データ、X線画像認識、蒸気検知センサーを組み合わせる取り組みが紹介されています。バレンシア港での実証は、検査対象の選定を改善し、誤検知によるアラートを減らすことを目指しています。

オンライン上の出品監視とは異なる現場ですが、複数の情報を使って何を検査すべきか判断するという業務上の問いには共通点があります。このプロジェクトの目標は、検知と、アラートによって生じる確認作業の両方に関わっています。報告にある改善はプロジェクトの目標であり、カンファレンスで示された実測の成果として扱うべきではありません。

導入する業務を絞って確かめる

Foundry Labsとしては、まず確認すべき業務と、その判断を担う人を明確にした実証から始めることを提案します。例えば、あるブランドが一つの商品カテゴリーの模倣品を調べる場合を考えます。初期のシステムでは、対象の出品、商品に関する参照資料、過去の観測記録、検知した理由を一つの案件としてまとめます。担当者はそれを確認し、判断と根拠を記録します。

評価では、確認にかかった時間、不要なアラート、別の確認作業で見つかった見逃し、対応を判断するための証拠が揃っていた割合などを確認できます。情報が不足している案件や矛盾がある案件は、追加調査が必要なものとして残します。こうした結果があれば、対象の商品やプラットフォームを広げるかどうかを判断しやすくなります。

登壇の機会をいただいたMarianna KondasさんとEU-Japan IP Actionの皆さまに感謝します。

Foundry Labsは、Tokyo AIコミュニティを背景に、企業のチームとともにカスタムAIシステムを開発しています。AIを活用した調査・確認業務の導入については、お問い合わせフォームからご相談ください。

Declan Clowryについて

Foundry Labsの共同創業者兼CTO。Palantirに6年間在籍し、英国、ドイツ、日本で導入チームを率いてきました。医療、防衛、製造業でのシステム導入経験を持ちます。LinkedIn。

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